初めて味わう恐怖に35度超えの蒸し暑さも一瞬で吹っ飛んでしまった。
親指ほどのスズメバチが不気味な羽音と共にやってきて自分の周辺を
ぐるぐると警戒行動されてしまったのである。刺激しないようひたすら
下を向き微動だにせず。やがて羽音は遠のいたが頭の中は恐怖で埋め
尽くされもう撮影どころではない。怯えながら数枚シャッターを押して
すぐその場を離れた。半泣状態で森を脱出したのは言うまでもない。
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